学習障害への理解が世間に浸透してきています。周りの正しい理解を得られることで、今まで苦しんできた障害を抱える本人や、その家族にとって人生が大きく変わるきっかけになるでしょう。親が自分の子どもが学習障害だと気づき、認めて周知することで、その後の本人と家族の生活ががらりと変わった例は少なくありません。近年では、担任の先生が気づいてくれることも多くなってきました。もし自分の子どもが学習障害かもしれないと思ったときは、ためらわずに医師の診断を受けてみましょう。学習障害はさまざまなな症状や特徴があるので、それらを正しく理解すると対応の仕方がわかります。また、本人の長所をどんどん伸ばすことも可能です。(参考:学習障害とは~看護の視点から~)
特定のことができなかったり、苦手だったりする場合、それをうまくカバーするとそのほかの能力が大幅に伸びることがあります。しかし、そのできない、苦手な部分について学校なら先生に理解してもらう、職場なら上司に相談して理解を求めることが必要です。とある大学の研究室での例として、「この学生はなぜこんなこともできないのか」と思っていた教師がいました。ですが、学生が自分の学習障害について相談したことにより、教師が実験の進め方やゼミのやり方を工夫してくれたのです。すると、その学生は大学院へ進学できるほど能力が伸びることになりました。相談相手に自分のできないことをはっきりと伝えるのは勇気が必要ですが、悩まずこのように相談してみることが大切と言えます。